
子どもの頃から人のために働く父の姿を見ていましたが、大人になり、社会に出てようやく父の想いの強さや温かさに気づくことができました。
いつかは自分もその想いを継ぎたい。自分にできることはなんでもやっていこう。そう心に決めて幸和義肢研究所の門をくぐりました。
私が入社した2001年当時は従業員数二十数名の会社で、義肢装具士をはじめとする社員が会社を支えていました。そんな中で自分が会社に貢献できることは何なのか。直向きに考え続け、見よう見まねで営業に出向き、掃除や草むしりなど小さなことにも率先して取り組みました。


入社から5年経ち、自分にできることを模索しながら、会社の将来も考えるようになりました。
社内には自慢できる熟練の技術者がたくさんいます。当社のクオリティの高さを知ってもらい、福祉機器を多くの人に身近に感じてもらうことが私にできることであり、多くの利用者さんや社員、関わる人々の幸せにつながることだと考えました。
今も好評で続いているTSUKUBA福祉機器展や義足のメンテナンス会を始めたのもこの頃です。ラジオつくばに番組企画を持ち込み、自ら福祉情報も発信してきました。
製作所としての役割のみだった会社を利用者さんが訪れることのできる開かれた会社にすべく現在のつくば市大白硲への移転も行いました。



2016年には、利用者さんが日常を取り戻したその先の願いに応えるために、就労支援事業をスタートしました。
異なる業種への挑戦は、会社の可能性を広げ、経営基盤を強固にする大切な一歩でもあります。
常に10年先を見据え、社内ではリーダーの育成に力を入れた組織づくりにも取り組んでいます。
私が目指しているのは、利用者さんやそのご家族、社員、取引先、すべての関係する皆さんに「幸和義肢でよかった」と思っていただける会社にすることです。
そして、関わった人の夢を叶えていきたいと思っています。
まだ道半ばですが、これからも夢を実現し、幸せをもたらす企業であり続けるよう努力してまいります。
